続・アメリカから日本へ一番安い方法で郵便や小包を送る

後半に各クラスの料金表まとめ(2017年版)あり。

アメリカから日本に小包を送ることは本当に大変な苦労を伴う。慣れないうちは特にだ。まずそもそも直感より値段が高い。そして価格表がうまく読めないために事前の想定より高い送料を取られ、もっと安く送る方法があったんじゃないかと思って悲しくなる。通関用フォームの用紙がUSPSオフィスの用紙置き場にだいたい出ていないので一度列に並んでもらわなければならないことも面倒くさい。

各種の料金クラスを使いこなし自信をもって最安の料金にたどり着くためにはまずUSPSの世界観を理解する必要がある。料金が一番安くなる可能性が高いのはUSPSなのは間違いがなく、民間業者の検討はUSPSの価格を見てからになる。

上級編:小包を送る

手紙や書類を送る方法は前回の初級・中級編を参照されたい。今回はある程度の厚みがある小包を送る場合について書く。

重要な公式リファレンス

世界観を理解するとはつまり公式文書を読めるようになるということだ。これを読めるようになれば予めもらっておいた通関用フォームを使ったり、Webからのラベル印刷もなんなく使いこなせるようになる。ていうかこの情報を見つけるまでに1年ぐらいかかり、これさえあれば特になにも悩む必要がなかった。

まずは「First-Class」で送れるかどうかを確かめる

USPS の International Shipment のクラスは以下の4つ。オフィス窓口の上の看板には一番安い First-Class についての記載がなく、2~3のクラスしか掲示されていないので注意したい。

  1. First-Class Package International
  2. Priority Mail International
  3. Priority Mail Express International
  4. Global Express Guaranteed

まずは一番安い「First-Class Package International」で送れるかどうかを確認したい。条件と価格は以下の通り。

「First-Class Package International」で送れる条件(2017年版)
項目 制限
重さ 4lb(1814.37g)以内
縦横高さの合計 36inch(91.44cm)以内
最長の辺 24inch(60.96cm)以内
「First-Class Package International」の価格表(2017年版)
重さ(oz.) 価格
1–8 $13.75
9–32 $22.75
33–48 $33.75
49–64 $50.75

1oz. は 28.3495g だそうな。
このとき、物によっては箱に入れようとせず Office Depot などで買える丈夫なビニールバッグに入れると重さを稼ぐことができる。(まさに海外通販でよくあるやつ)

条件を超えるものは仕方なく「Priority Mail International」や「Priority Mail Express International」で送ることになる。主に価格との相談になると思う。

各クラスの料金表まとめ(2017年版)

クラス 料金表リンク 目安価格 : 2kg(4.4lb) Flat Rate
Price Group 封筒 中箱 大箱
First-Class Package International Quick Reference 一般 1.8kg/91cmまで!! $50.75 - - -
3
Priority Mail International Flat Rate 一般 $61.25 $30.95 $67.95 $88.95
3 12
Priority Mail Express International Flat Rate 一般 $87.25 $61.50 - -
3 12
Global Express Guaranteed 一般 $118.35 - - -
3

宛名と通関フォームの記入

利用するクラスを決めたら、USPSのオフィスに行き、それぞれのクラスに適合する通関フォームをもらって記入する必要がある。 送るものの品目、数量、重さ、価格を英語・lbでまとめておくと窓口でも素早く書ける。
マニュアルの「2 Conditions for Mailing」>「利用したいクラス」>「Mail Preparation」で使用すべき通関用フォームの番号を調べることもできるけど、窓口でもらうほうが総合的に楽だと思う。だいたい、必要なフォーム、置き場に出てないし…。通関フォームはWebからも配送してもらえないみたいだ(Flat Rate封筒とかはUSPSのサイトから配送してもらえる)。

先日ビニールバッグを使って送ったときは、バッグ自体に油性ペンで宛名と自分の住所を書くように指示されたのでそのようにした。Flat Rate Boxを使ったときは通関フォームの記入のみでよかった(宛名を兼ねてるっぽい)。窓口で指示を受けるのが無難。

ようやくDrop off

記入が終わればあとは支払いをして預けるだけだ。事前に料金を正確に予測できることでだいぶ気が楽になると思う。うちの地区では支払いにクレジットカードを使うとなぜかID提示を求められる。

前回のポストにも書いたけど、以前はUSPSのサイトでラベルを印刷して前払いすると窓口価格であるリテール価格よりも5%ほど安いコマーシャル価格になったらしいが、その制度は2016年あたりで消滅しており、Webでのラベル印刷を習得するメリットがなくなってしまった。そしてまた2018年には値上げが計画されているみたいなので油断できない(驚異的に読みにくい公式文書を読めるものだけが値上げ価格情報にアクセスできる)。

まとめとおまけ

USPSの世界観を理解する一助になれたでしょうか。First-Classで済むものはミスらずにFirst-Classで送りたいところ。ほんと窓口の看板に書いてないの初心者殺しすぎるよ。
そしてやっぱりマニュアルクイックリファレンスを読めるようになっておくと便利だと思う。価格さえなんとか予め分かっていれば窓口でギョッとすることがなくなるからなあ。

さらなる低価格を求めてUPSとかFedExとかで見積もりしようとするとまたそれぞれ会員登録が必要だったりして本当に面倒くさいんですよね。私はあきらめていつもUSPSで送っています。
そういう面倒くささをカバーしてくれる Parcel Monkey というサービスがあるみたいだけど、まだ使ったことがない。達人への道のりは長いなあ。 www.parcelmonkey.com